ひょうごローズクラブ理事であるアサミ・ローズ・セレクションの浅見均さんを訪問してお話をうかがいました。浅見さんは、赤い切り花用バラにおいてトップシェアを占めるローテローゼを作出した日本を代表するバラの育種家です。 【<プロフィール】 1948年(昭和23年)兵庫県生まれ。
浅見さんがバラに関する仕事を始めることになったきっかけの一つが、「学生時代に小麦の遺伝の研究をしていた時に伊丹ばら園を紹介してもらったこと。」と聞きました。花が好きだったので、伊丹ばら園など国内外でバラの育種や栽培を学び、1984年に(有)アサミ・ローズ・セレクションを設立し、現在に至っています。
ローテローゼ(写真下)は、浅見さんの代表作品であると共に、赤の切り花の定番であり、栽培面積が一番多い品種です。1992年に「アサミレッド」として品種登録されました。切り花用のバラ品種は売れなければ淘汰され、一般的には5年間売れ続けるものはめったにないそうですが、品種登録後6年を経た現在も赤バラの最高品種として君臨しているのは驚異的な長寿命のバラといえます。
他にも、ミュージック、リトル・ルチア、レッド・ジョナサン、バイオレット・ドリー、ブルー・マジック、ピンク・ドリーなど多数の品種があります
最近の傾向としては、開かないバラが多くなってきているような気がする。バラはちゃんと開くものだし、三分咲き、五分咲きと変化していくところを楽しむのがバラの魅力であり、開いた方が美しいと思っている。バラを売る側や業務としてバラを飾る際には開かない方が長持ちして具合が良い、という考えもあるかも知れないが、買ったバラが開かない場合一般愛好家はうれしいのだろうかと思ってしまう。
「浅見さんの栽培したバラなら、2日前からブーケを作っておける。」と言ってもらえる。他とは持ちが違う。これは、肥料のやりかたが違うからであり、半分から1/3位と少ない肥料で水がよく上がるバラを作るノウハウの違いである。
バラの品種で、5年位売れる品種はたくさんあるが、10年売れ続ける品種は非常に少ない。
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